【書籍】垣根涼介著 『光秀の定理(レンマ)』

2014年10月26日
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戦国武将

『光秀の定理(レンマ)』

垣根涼介氏は大好きな作家ですが、まさか歴史小説まで書くとは驚きです。

どうやら、歴史好きな垣根氏はプロとして10年小説を書き続けられていたら歴史小説を書き始めようと決めていたようです。現代小説を書きながらも、10年間歴史関係の資料や文献、仏教書を読み漁っていたそうです。

あらすじ
戦国の世を駆け抜けた三人の男たちが、その果てに見た“歴史の定理”とは何だったのか!?
永禄3(1560)年、京都の街角で三人の男が出会った。食い詰めた兵法者・新九郎。辻博打を生業とする謎の坊主・愚息。そして十兵衛……名家の出ながら落魄し、その再起を図ろうとする明智光秀その人であった。この小さな出逢いが、その後の歴史の大きな流れを形作ってゆく。光秀はなぜ織田信長に破格の待遇で取り立てられ、瞬く間に軍団随一の武将となり得たのか。彼の青春と光芒を高らかなリズムで刻み、乱世の本質を鮮やかに焙り出す新感覚の歴史小説。

この小説は「敵は本能寺にあり」で有名な明智光秀を題材としていますが、1つの賭博が大きなキーワードになっています。

その賭博とは、

・伏せた4つの椀に親が石を1つ入れる。
・子は石が入っている椀を予想して賭ける。
・親は空の椀を2つ開けて、子が賭けた椀を含めて2つの椀を残す。
・子は残された2つの椀を前に、最初に予想した椀のまま行くか、それとも鞍替えするかを決める。

至ってシンプルな賭博です。最終的に2つの椀(2択)から1つの椀を選ぶのは子。勝ち負けは半々になりそうですが、親が勝ちます。

また、この賭博の理屈が分かっている親は自分が子となっても勝ちます。そこにはまやかしは一切ありません。

ここで、この賭博の理屈を書いてしまうと、この本を読む楽しみが無くなってしまうので書きませんが、ヒントとなる本の中の一節があります。

かりそめの一場面にいたずらに惑わされるな。その背後にある連続する必然を見よ

この言葉には、個人的に強烈なインパクトを受けました。運を引き寄せる勝負強さを持つためには忘れてはならないことだと思います。

明智光秀が賭博の理屈を知っている坊主・愚息と京で無敵の兵法者となる新九郎と不遇の時代に出会うわけですが、この小説はどちらかと言えば愚息、新九郎、この2人が主人公です。

2人は世捨て人のように、飄々と生きています。織田信長だってなんとも思っちゃいません。

光秀が信長から取り立てられ、歴史の桧舞台に駆け上がった後も光秀と2人の関係は出会った頃と同じで、気のおけない仲でした。

ところが、本能寺の変については2人には全く相談がありませんでした。

光秀亡き後、秀吉の世になり、クライマックスで2人は「なぜ光秀は信長を討ったのか」を考えます。

そして、実直な光秀の本能寺の変に対する思いが見えた時、

単なる主殺しに見える出来事がこの国の歴史を大きく変えたのだと気付いた時、

心が震えました。

歴史的事実なんてどうでもいいです。

どうせ歴史は勝者によって記されますから。

自分は垣根涼介の描く明智光秀を愛してやみません。

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