内容紹介
インターネット経由であらゆる商品の売買が行える現在、すでにコマースはコミュニケーションとなりエンターテインメントへと変化した。日本のeコマースのパイオニア・三木谷浩史が明かす新時代の消費者像。
感想
角川インターネット講座シリーズを読むのは、川上量生監修のネットが生んだ文化誰もが表現者の時代、まつもとゆきひろ監修のネットを支えるオープンソース ソフトウェアの進化に続いて3作目になりますが、このシリーズの良い点と悪い点が分かってきました。
良い点は多くの監修者と共著者が時系列で考察をまとめているので、これまでの流れが手っ取り早く学べる所。それと本のタイトルに内容について各自の視点で考察していますが、内容の重複が多い所。何度も同じ話が出てくるので、その事については脳に刷り込まれます。
悪い点は良い点に書いた内容の重複です。これまで読んだ3冊とも監修者の執筆した章を読むだけでも5割ほどの理解が得られる感じです。監修者は共著者の執筆内容を全て読んでから書いているんじゃないのかな。それとも逆で監修者の執筆内容を共著者は読んで書いているのか。どちらにしても明らかに似た角度から考察がまとめられているものが目立ちます。
今回読んだこの書籍は楽天の三木谷浩史監修なので、共著者は楽天贔屓の話題を散りばめています。当然内容は被ってばかりなので、全体を通して内容が薄くなっています。楽天贔屓の方は読むと気持ちよくなれるかもしれませんが。
せめて最後に執筆者全員で対談形式の章を設けてくれるとこのシリーズの欠点が薄まって良かったんじゃないかと思います。